令和3年9月に開催された豊川市議会第3回定例会では、重要な課題に関する一般質問が行われた。
特に、今年度の防災に関する取り組みについての発言が目立った。井川郁恵議員は、防災の日にちなみ、地域での防災意識の重要性を訴え、自らの家庭での防災対策について話し合う必要性を強調した。また、近年の自然災害によって改めて防災対策の見直しが必要であるとの認識を示した。
また、女性視点に立った防災対策の重要性も言及され、特に女性防災リーダー養成講座の開催についての成果と今後の展望が話し合われた。鈴木智彦防災対策監は、これまでの講座で560名の防災リーダーを養成し、女性の参加者が少ない現状に対処するため、さらなる取り組みの検討を行っていると説明した。
加えて、避難所の運営においても女性の視点が重要であり、避難所対策員の人数や訓練状況についての質問もあり、鈴木防災対策監は44名の女性避難所対策員が配置されていることを述べ、さらなる訓練の重要性を訴えた。
教育の分野でも議論は広がった。木本朗善議員は、豊川市におけるICT環境整備とGIGAスクール構想について質問を投げかけた。教育部長の前田清彦は、1人1台端末の整備状況や今後の課題について説明し、教師・生徒におけるICTの利活用が期待されていることを強調した。
市民からの強い要望がある中、教育現場のデジタル化は急務とされ、支援体制の整備や研修体制の構築が進められている。また、労働環境の整備についても多くの議員が触れ、ヒューマンエラーを防ぐための方策が議論された。職員の知識拡充やOJTによる教育の重要性が指摘され、質の向上が求められた。
一方で、福祉課にて発生した複数のヒューマンエラーに関する質疑も行われた。特に、国民健康保険料の過誤算定事例が取り上げられ、福祉部長がこの事例に対する謝罪を行った。再発防止策として、業務フローの見直しや教育研修を通じて職員への周知徹底が進められることが発表された。
市の取り組みの多くが、公益性の高い分野で市民への影響が大きく、透明性ある運営が求められている。これらの議論を経て、豊川市はさらなる課題の解決に向けた意思を強め、今後も施設の充実や市民サービスの向上に努めることが重要である。