令和5年の豊川市議会第1回定例会が2月28日に開催された。市長による施政方針が示され、重点的な施策が議論された。
市長の竹本幸夫氏は、今年度の予算案について「過去最大の708億8,000万円」とし、対前年比2%の増加を示した。その中でも、コロナによる影響を緩和する施策が取り組まれている。市長は「社会全体が正常化に向かっているが、依然としてリスクがある」とし、財政健全化へ向けた努力を訴えた。
また、奥澤和行議員と竹本市長のやり取りでは、ウィズコロナ時代の新しい生活様式や、ウクライナ情勢の影響による物価高騰の問題が取り上げられた。これに対し、稼働設備投資や地域経済活性化に向けた新たな施策が求められた。
一方、子育て支援に対する期待も高まっている。「子育て豊川応援団」の具体的な事業として、児童発達支援センターの強化や牛乳給付の無償化が挙げられ、妊産婦の支援体制の充実も約束された。特に、多胎妊婦への支援が注目を集める中、相談がしやすい環境を整えることに向けた取り組みが評価されている。
さらに、地域経済の活性化についても意見が交わされた。イオンモール豊川の開業に伴う地元商業への影響を懸念する声が上がる中、地元業者への支援を強化することが求められている。市側は、商業者の育成に向けての施策を進める姿勢を示した。
また、地域公共交通の充実が議題にあがり、特にコミュニティバスやタクシー利用補助制度の拡充について話し合われた。それにより、住民が安心して移動できる環境を整える必要性が強調され、今後の施策に期待が寄せられている。