令和5年第4回定例会では、地元の市民生活に寄与する多くの議題が取り上げられた。
特に注目されたのが、「多目的シートの整備について」である。無所属の宮野直樹議員は、高齢者や障害者にとって、外出を支援する多目的シートの重要性を強調した。福祉部長の冨本幸治郎氏は、多目的シートの設置状況について、現時点で8施設に16台設置されていることを報告した。また、設置基準が明確に定まっていない中、その必要性を訴える声は多く、シートがあれば生活の質が向上するとの意見に対し、市の取り組みを促進する必要があるとの認識を示した。
次のテーマは「こども110番の家」である。東城しのぶ議員は、地域における子供たちの安全対策について言及し、昨今、活動が減少しているとの意見を述べた。教育部長の藤田信夫氏は、地域住民が子供たちを見守る仕組みが重要だと強調し、地域全体での連携を促す意義を強調した。また、現在の登録件数は1661件だが、減少傾向にある点について、市として新規登録を促進すべきとの意見が交わされた。
「自治会の活性化」についても議論が進んだ。恵良健一郎議員は、自助・共助を促進する必要性を提起し、今後の取り組みについて確認した。市民部長の渡部英樹氏は、自治会がなくなることで生じる課題を把握し、必要に応じて支援を行う方針を示した。また、消えてしまった自治会の管理について、地域の協力が重要であり、そこに対する支援を行うことが求められている。
加えて、「いきいきシルバー100」の通年化についての予算が承認され、高齢者の外出を促す取り組みが進んでいくことが期待される。板谷正議員が指摘したように、地域の高齢化が進む中で、移動手段の充実が求められる。この新たな改善策により、高齢使用者の生活が向上することが期待されている。
唐戸市場のあり方検討業務も重要な議題である。市場の老朽化を受けて、現状の集客方法を見直し、各関係者の意見を基に今後の展望を模索することが求められる。上野農林水産振興部次長は、唐戸市場は消費者向けの唯一の市場であり、今後の発展を目指して改修や補強など推進していく必要性を指摘した。
最後に、教育環境の充実が本市の魅力を高める重要な要素であるとの認識が示された。GIGAスクール構想を継続的に進めていくことにより、子供たちが自らの学びを深める環境づくりを進め、将来の市の人材育成に寄与することが期待される。施策を実施する中で、地域全体で子供たちを育てていくための環境整備が急務とされ、地方自治体と市民が協力して持続可能な地域づくりを目指す必要がある。今後の動向に注目が集まる。