防府市議会では、令和2年第3回定例会が開催され、いくつかの重要な議題が討議された。
この会議では、特にテレワークの導入と資料管理のデジタル化についての質問が多く上がった。吉村祐太郎議員は防府市役所の現状のテレワーク実施状況に対し、さらなる導入を求めた。市長の池田豊氏は、「新型コロナウイルスの影響を受け、在宅勤務の重要性が高まっている」としつつ、セキュリティや個人情報保護の問題に配慮する必要があると強調した。
さらに、資料保管についても吉村議員が、紙媒体の効率性の低さを指摘し、データ化やクラウドでの管理を要望した。総務部長の伊豆利裕氏は、「文書のデジタル化に向けた取り組みを進め、庁内のペーパーレス化を図りたい」と述べた。
自治会の行事についても議論があり、吉村議員が新型コロナウイルスの影響でリモート対応が難しい団体に対し、市からのわかりやすい情報提供を求めた。地域交流部長の島田文也氏は、ガイドラインを定め、市民に協力を求める方針を述べた。
特に注目されたのは、緊急通報装置の設置事業についてである。三原昭治議員は、この事業の実施状況と今後の課題を問いかけた。健康福祉部長の藤井隆氏は、緊急通報装置の設置が進んでいることを確認しつつ、さらなる普及の必要性を訴えた。特に高齢者の見守り体制を整備することが急務とされている。
公共工事の完成検査に関しては、三原議員が具体的な工事例を挙げ、現場での問題点を指摘した。市長の池田豊氏は、今後の見直しが必要であると認め、外部の意見を取り入れた検査体制を整える方針を示した。市民の安全を優先する姿勢が求められている。
また、農業施策についても、石田卓成議員が多くの質問をし、地域の農業を支えるための具体的な支援策が必要であることを強調した。市長は、防府市の農業を支えるための体制強化を約束し、関係機関と連携して取り組む姿勢を示した。