令和2年第1回防府市議会定例会が、3月25日に開催された。
市長の池田豊氏が、新型コロナウイルス感染症対策について詳細な報告をする中、「当市にとっても危機的な状況が続いている」と述べた。
日本国内でも感染者が増加している現況を踏まえ、市は感染拡大防止策を徹底したと報告した。
また、中小企業からの支援要望が急増しているなか、イベントの中止や延期が続いていることにも言及した。
議案第16号の「第二期防府市子ども・子育て支援事業計画」については、清水浩司教育民生委員長が報告し、「子どもの貧困問題に真摯に取り組む必要がある」と強調。さらに、子ども・子育て会議で調査結果を共有し、関係各部署との連携も図る意向を示した。
また、議案第21号の国民健康保険条例中改正については、反対意見が出たものの、賛成者が多数を占め、承認された。この改正により、保険料負担が軽減されることを期待されている。
さらに、議案第17号の市長等の損害賠償責任の一部免責に関する条例については、多くの議員から意見が寄せられ、市民の権利を制限する懸念が示されたことも報告された。改正の必要性を訴える意見もあれば、慎重な運用を求める意見も上がった。議案は最終的に賛成多数で可決された。
令和2年度防府市一般会計予算は、コロナウイルスの影響を受けつつも、市民生活の安全・安心を最優先するための予算とされ、補正予算が必要な状況を強調。議員の一部からは、迅速な対策を求める声もあがり、浸透する事業計画の重要性が再確認された。
今回の定例会を受けて、池田市長は「市民の意見に耳を傾け、共に克服していく姿勢を貫く」との意向を示し、市全体での困難な時期乗り越えの姿勢を強調した。議会は、引き続き透明で開かれた運営を目指す方針を確認した。
最後には、今後の備えとして、予算の使途の精度を高めるとともに、国や県と連携したさらなる経済対策の必要性も訴えられた。