令和3年第4回防府市議会定例会が9月30日に開催され、重要な予算案が審議された。
主な議題は、令和3年度防府市一般会計補正予算(第4号)であり、特に庁舎建設事業に注目が集まった。この補正予算には104億円の債務負担行為が含まれており、議会内でも活発な議論が行われた。
予算委員会の委員長を務める髙砂朋子氏は、議案第53号の経緯を説明し、予算委員会での質疑を報告した。庁舎建設に関連する質疑の中で、山口県との協議の進捗や、庁舎設計の変更についても言及された。「新庁舎の山口県利用フロアについて、山口県の買取りか賃貸について議論が進行中」との答弁があった。議員からは、「市民への説明責任を果たすべき」との意見も多く出された。
議案についての質疑では、度重なる質疑に対し執行部からの十分な説明がないとの批判もあった。「庁舎建設について進捗がありながら、議会に十分な情報が提供されていない」と情勢への懸念が示された。このような状況に対して、別の議員からは「市民代表に対する説明責任を果たすべき」との意見が出た。
さらに、通学路の交通安全対策事業についても議論があった。村木正弘議員は、信号機のない横断歩道のカラー舗装を小学校半径500メートルに拡大することについて言及し、「入札差金が発生した場合には、子どもたちの通学路の安全を確保するための要望を検討すべき」と提案した。
この日の議会では、その他にも上下水道事業に関する予算や決算が取り上げられたが、議題の中心は庁舎建設であり、予算の行方とその透明性が主要なテーマとされていた。後の採決では、原案が賛成多数で可決されたが、議会内では依然として意見の相違が存在することを示している。
議会終了後も市民とのコミュニケーションを重視する姿勢が求められており、計画の透明性維持に向けた情報提供の重要性が再確認された。