令和3年第4回防府市議会定例会では、高齢者の移動手段確保や地域農業の将来ビジョン、豪雨災害への対策についての議論が行われた。議員が特に強調したのは、高齢者が直面する移動の課題である。
生活に直結する高齢者の移動手段について、議員から現状の公共交通サービスでは十分ではないと指摘された。運転免許を持たない高齢者が増える中、地域の実情に応じた公共交通サービスを模索する必要がある。市長も、地域主体の交通網構築の重要性を認め、協議の場を設け話し合いを進める方針を示した。
地域農業の将来については、農業の経営継承や新規就農者の呼び込みに対する施策が取り上げられた。それに対し、新たな相談窓口の設置やマッチング支援が必要だとされ、実効性のある取り組みを進めるべきとの意見が出た。
さらに、豪雨災害時の河川管理についても言及された。市内の河川が大雨による影響を受ける中、浚渫工事の効果が評価されたが、今後の維持管理に対する要望も強く、浚渫の重要性が再確認された。市長は、引き続き国や県に要望し、地域の安全を守るため全力で取り組む考えを示した。
このように、本定例会では市民が安心して暮らせる環境づくりに向けた具体的な提案がなされ、高齢者の移動手段や農業施策、環境安全対策など多岐にわたる議論が展開された。市側もこれらの課題に着実に対応していく意向を示した。