令和3年6月17日、防府市議会の第3回定例会が開催され、重要な議題が討議された。
一般質問の中でまず田中健次議員は、新型コロナウイルス対策における市民クラブの取り組みについて言及した。議員は、急を要する質問を9月定例会に先送りすることが決まった中で、現状の問題点を指摘した。特に新型コロナの影響で、自治体議会の役割が軽視されていると懸念を示した。「行政側に迷惑をかけるとの理由で自粛する議会が多いが、議会の本来の仕事である討議を行っていく必要がある。」と強調した。
次に、田中議員は小野真尾地区の太陽光発電所の事業計画について質問した。地元説明会が行われたことを紹介し、計画地が土砂災害特別警戒区域にあることから、安全性の確保が大きな懸念材料であり、ガイドラインの整備の必要性を訴えた。これに対し、産業振興部長の白井智浩氏は、国の認定を受けている計画であるため、市としては見直しや中止を求めることは考えていないとの見解を示した。また、ガイドラインについても新たな制定は予定していない旨を回答した。
次に議員は、庁舎建設の進捗状況についても質問し、実施設計概要の公表遅延について説明を求めた。市長の池田豊氏は、進捗を守るための努力を続けていくと述べた。さらに、田中議員から敬老会の開催についても問いかけがあり、今年度のコロナ情勢を考慮し、それに基づく方針が求められた。
生理の貧困問題についても取り上げられ、清水力志議員は、特に女性の権利を擁護する視点から、遅れている対応を批判した。教育長の江山稔氏は、学校の保健室での対応を説明する一方で、より広範な配布の必要性を示唆した。
全体として、会議ではコロナ禍の影響を受けた市民生活や環境政策に関する真摯な議論が交わされ、市の重要な方針が示される中で、各議員からの厳しい質問が続いた。未来の市政の方向性が今後の市民生活にどのように影響を与えるのか、注目が集まる。この定例会を通じて、議員たちの市民に対する責任感が強く表れたことが印象的であった。