令和2年第4回防府市議会定例会が9月4日に開かれた。議題には一般質問が含まれ、議員たちが市政に対する疑問や要望を訴えた。特に、障害福祉課の心身障害者福祉タクシー利用券の付与や、コロナ禍における潮彩市場の現状に対する質問が浮上し注目された。
議席に立った宇多村史朗議員は、障害福祉課の心身障害者福祉タクシー利用券について論じた。この制度は、心身障害者が利用するタクシー料金の一部を助成するもので、昨年度に続く質問である。この問題では、公民館や出張所での交付申請が可能となるよう改善を求めた。「なぜ、自宅近くで申請できないのか」など、利用者に対する手続きの手間についても批判を展開した。
市長の池田豊氏は、福祉タクシー利用券交付事務について改善を約束した。市長は「地域の皆様が身近に感じられる施策が大切だ」と述べつつ、来年度から公民館等での申請も可能にする方針を示した。
潮彩市場についても宇多村議員は言及し、コロナ禍での影響を懸念した。議長の河杉憲二氏もこの問題に賛同し、市民の外出自粛によって市場の経済がどのようにダメージを受けているかを強調した。
別の議員から寄せられた質問では、防災機能の充実や生活保護制度の改善提案もあり、原因や具体的な課題を掘り下げる内容となった。特に防災広場の整備や少人数学級の導入については、教育長の江山稔氏が「3密を避けるための教室での構造改善に取り組んでいる」との回答があった。
さらに、清水力志議員は、国民健康保険について言及し、国の方針変更による保険料統一化の影響を警告した。市内の住民が重要視する負担軽減策についても真剣に取り組む姿勢を見せるよう求めた。以下のように、「国保料が高い」とする市民の声が挙がっており、収入状況を踏まえた保険料の改善が求められる。
このような一連の議論の中、市長および教育長は、議員からの多くの意見を真摯に受け止め、今後も市民全体の期待を背負った施策へとつなげていく意欲を示した。議会では、これらの内容を踏まえた政策提案に対する答弁がなされ、今後の実行に向けた具体的な動きが期待されている。市議会は、市民の声を的確に反映させるため、引き続き監視と改善を行っていく必要がある。