令和3年9月10日、防府市議会が定例会を開いた。議題には、敬老会の開催や市広報のデジタル化、またインクルーシブ公園やスケートボード場の整備が含まれた。
特に注目を集めたのは敬老会に関する議論だ。市は、敬老会の対象者年齢を75歳以上に設定しているが、これを引き上げてはどうかとの提案が議員から提出された。市長は、現在の運用を維持すると回答し、敬老会は地域の文化として定着しているとの立場を示した。
また、市広報は紙媒体での配布が続いており、デジタル化の流れについて議員から質問が相次いだ。市はウェブやアプリで広報を提供しているが、紙媒体との二重態勢を維持したままである。市民のデジタル対応能力を把握するデータが欠如していることも指摘された。
公民館でのスマートフォン講座に関しては、現状の開催頻度が低く、さらに増やすことに対し検討する意向が示された。デジタル社会に適応するための取り組みが必要とされている。
また、土砂災害警戒区域におけるインクルーシブ公園導入やスケートボード場の整備に関する要望も上がった。特にインクルーシブ公園は、誰もが利用できる遊び場としての重要性が強調された。市長は、これらの要望に応えるべく、地域情報をもとに計画を進めていく意向を述べた。
最後に、コロナ禍の影響が続く中、地域住民の防災意識向上や気象防災アドバイザーの活用についても問題提起がなされた。市は、災害時の早期避難と的確な情報提供の重要性を再確認した。市民が次第に防災活動に参加できるよう、講座や訓練がさらに強化される見込みである。
防府市政の取り組みは、時代に合わせて進化していく必要があると、市議会は訴えている。