令和6年第2回防府市議会定例会では、防府市の地域農業振興や介護人材確保についての重要な議題が議論された。特に、養成や担い手不足対策が注目を集めている。
市長は、農業の将来のためには、県下最大の平野を生かし、土地利用型農業を構築することが必要だと指摘する。防府市農業公社を県の農林業の知と技の拠点に移転し、担い手の確保や育成を強化する施策を進めているという。ここで新たに地域の担い手育成に向けた三者協定が結ばれたことが話題となり、これにより新たな道が拓けると期待されている。地域に根ざした農業の育成と、農地の集積を進める中で、新規就農者の支援は特に重要であるとの認識が示された。
さらに、介護人材不足の現状が厳しさを増し、多くの高齢者のケアを提供するための人材確保が急務であると認識されている。市内の介護事業所を対象に行った調査では、高齢者人口の増加とそこから派生する人材不足が明らかとなった。高齢化が進むなかで、介護職の給与や労働条件の問題も指摘され、国の報酬改定に期待が寄せられている。
市では新たに展開している「がんばる地域応援事業」によって、地域の独自の課題に対する支援を行うことができるようになった。この事業の趣旨は、従来の公共事業に捉われず、地域のニーズに応じたきめ細かな支援を目指すものである。その一環として、地域住民が主体的に課題解決に取り組むことを支援する姿勢が伺えた。