令和2年第6回防府市議会定例会が2020年12月14日に開催された。議会では、一般質問が行われ、特にひきこもりやニートに関する支援策について議論が交わされた。
最初に、田中健次議員は、ひきこもりやニートへの支援について質問を行った。彼は、昨年の6月議会でも同様の質問をしているが、具体的な進展がないと指摘し、再度このテーマを取り上げた。田中議員は、全国的に見て約61万人が40歳以上の中高年のひきこもりであることを強調すると共に、防府市の推計では約500人がひきこもり状態にあると推定されていると述べた。
田中議員は、ひきこもりの子どもを抱える家族が社会的に孤立している現状に言及し、相談窓口や支援体制の強化が必要であると訴えた。市長の池田豊氏は、ひきこもりの相談支援体制の充実に取り組んでいると述べ、厚生労働省による支援事業の利用についても報告した。そして、専門的な相談窓口としてひきこもり地域支援センターを設置していることを説明した。
加えて、健康福祉部長の藤井隆氏も答弁し、今年3月に策定された子ども・子育て支援事業計画に基づいて、ひきこもりに対する支援の強化が図られているとした。公的機関と連携して、相談体制の充実に努める姿勢を示した。
次に田中議員は、旧防府商参会館の活用についても質問した。彼は、この建物の文化的価値に言及し、防府市出身の歌謡作曲家である大村能章の記念館として利用することを提案した。教育部長の能野英人氏は、この提案について、周辺住民の声や文化財としての価値を検討し、地元の意向を考慮に入れながら実現可能性を判断していくと答えた。
最後に、久保議員は押印手続の見直しについて質問した。市長は、行政手続における押印の見直しを進める中で、押印の必要性を調査し、適宜見直しを進める意向を示した。市民にとっての利便性を向上させる取り組みを強調した。
議会の様々なテーマに対する活発な質疑応答が繰り広げられ、特にひきこもりやニートへの支援策が重要であることが改めて確認された。今後もこの問題に対する行政の対応が注視されることになる。