令和元年第4回防府市議会定例会は、11月27日に開会し、市民生活に関わる重要な議案について審議が行われた。
特に注目されたのは、副議長が辞職することについての議論である。副議長辞職願が提出され、手続きが進められた。議長である河杉憲二氏は、「副議長辞職の件を日程に追加し、議題とすることに御異議ございませんか」と尋ね、異議なしの声が上がったため、辞職を許可する決議が行われた。この辞職に伴い、副議長の選挙が実施されることとなり、これもまた議会の流れを大きく変える出来事であった。
次に、市長の行政報告が行われた。市長の池田豊氏は台風19号の影響を受けた地域へのお見舞いを述べた後、地域の吹奏楽の活躍について報告した。また、防府競輪が開設70周年を迎えたことや、「防府天満宮御神幸祭」の盛況についても言及し、市の観光振興策を強調した。これらの報告は市民の誇りを育むとともに、地域振興に向けた未来の展望を示すものであった。
さらに、議案第91号の「防府市上下水道ビジョン」も重要な議題の一つであった。市長は、「今後も市民から信頼され続ける上下水道の構築を目指すために新たなビジョンを策定する」と述べ、その内容の審議が次回の委員会に付託されることを決定した。このビジョンは、防府市が直面する人口減少に際し、持続可能な水道事業の運営に向けた重要な基盤を築くものとなる。
また、令和元年度防府市一般会計補正予算(第5号)も取り上げられた。歳入歳出の増額が計上され、総額438億円での補正予算が提案された。これは、市民生活向上を目指す各種事業の支出を考慮したものであり、財政の健全化を図る観点からも重要な施策となる。
会議の最後に、選挙管理委員会や新たな指定管理者の選定が話し合われるなど、多岐にわたる議題が議論された。議会運営に関わる決定が続く中、今後の防府市の発展に向けた議会の取り組みが期待される。