令和6年3月22日、防府市議会は第1回定例会を開会し、重要な議案について討議した。
本会議の中心となったのは、令和6年度一般会計予算に関する議案第20号である。予算委員長の橋本龍太郎氏が報告し、予算の概要や審査結果を説明した。今回の一般会計予算は、595億6,000万円という過去最大規模となり、さまざまな施策が盛り込まれている。
この予算には、子供医療費の無償化や学校トイレの洋式化、広域防災広場の整備など、市民の強い要望が反映されている。特に、橋本氏は「庁舎建て替えを行った類似自治体と同程度で、将来負担比率は推移するだろう」と、長期的な視点を持つ必要性を強調した。
また、清水力志議員はこの予算編成に対する賛否を表明した。彼は、スタッフ不足が深刻で、残業の多さが職員の健康に影響を及ぼさないかと懸念を示し、正規職員の増員を求める意見を述べた。また、デジタル化推進事業にも関心が寄せられた。別の議員は、マイナンバーカードに関する事務負担の増加にも警鐘を鳴らした。
今後の施策として、子ども家庭センターの設置に関する議案も可決された。池田豊市長はこのプロジェクトが「人々の生活に大きく貢献する」と述べ、地域の様々なニーズに応える意義を力説した。特に妊産婦や子育て世帯への包括的な支援が期待されている。
一方で、予算案の採決では賛成意見が多数を占め、原案通りの可決が決まった。議会内でも特に地域活性化への期待と、来訪客増加を狙った観光政策の推進が語られた。
総じて、この会議は防府市の将来的な都市づくりに向けた重要な一歩を踏み出すための内容が多く、地域の成長と発展に向けた協力的な意見交換が行われた。