令和2年9月9日に開催された防府市議会定例会では、コロナ禍の影響や市民への対応策、ITインフラ整備などが議論された。
まず、コロナ禍における市民への対応に関し、和田敏明議員は、迅速で丁寧な職員の対応が評価されている一方で、曖昧な回答や結果報告が多く見受けられると指摘した。市民目線の対応が重要であると強調した。
次に、和田議員は新庁舎建設基本設計案へのパブリックコメントの対応についても言及し、多くの市民から寄せられた反対意見に対する誠実な説明が求められると述べた。また、透明性が確保された市民への説明会を行うべきとの考えを示した。
続いて、牛見航議員は防府市のITインフラ整備について尋ね、特に5G導入の加速化や企業誘致時のインフラの重要性を訴えた。市の行政デジタル化が、今後の市民サービス向上や地域経済の活性化に不可欠であり、特に税収の増加に寄与する可能性があると指摘した。
市長の池田豊氏は、IT化が持続可能な行財政基盤に必須であり、5Gの整備については市長会を通じて国へ要望していると語った。また、教育分野では全児童にタブレット端末を配布する計画が進行しており、地域の安全や防災対策に関連したIT導入も検討していると答えた。
市庁舎の建設と同時に、IT基盤の整備を進めることで、今後も防府市が持続的に発展するための道筋を築いていることを示した。議会全体を通して、地域社会の課題解決に向けた前向きな姿勢が見受けられ、市民サービスの向上に向けた提案が数多くなされていることが印象的だった。