令和元年9月10日、令和元年9月新宮市議会定例会が開催され、重要な議題が討議された。特に後期高齢者医療特別会計補正予算や市内の特殊詐欺の被害についての質問が注目を集めた。
最初に審議された議案第18号は、令和元年度の後期高齢者医療特別会計補正予算の訂正についてであり、須崎誠久市民窓口課長が説明を行った。歳入歳出予算における誤記訂正が主要な内容である。議長から承認の確認がなされ、異議なしの声が上がった。
続いて、福田讓議員から市内における特殊詐欺の被害に関して緊急質問が提起された。福田議員は、最近の詐欺手口の複雑化に触れ、「今まで無視すればよかった手紙が、法務省を名乗るもの等、非常に厄介になってきている」と述べた。また、福田議員は高齢者を危険から守るため、警察や市役所との連携強化を求めた。
この特権的な情報提供について、向井雅男副市長は、「市も広報を強化し、情報提供を進める」との意向を表明した。市民の生活を影で支える重要な役割を果たす市が、詐欺に対抗するための施策を積極的に進めていく姿勢が求められる。
次に、一般質問が行われ、松畑玄議員は、財政難や行政の対応について質問。この議題では、特に困難な状況にいる市民の視点から市政策が進むべき方向を議論した。松畑議員は「財政が厳しい中、社会的弱者に寄り添った政策が必要」と強調した。市長は「そうした配慮が必要であることに同意」と述べ、予算編成におけるギャップを埋める努力を訴えた。
さらに、熊野川町の活性化策も話題となり、特に若者のUターン促進に向けた具体策が重要視された。地域活性化には多様なアプローチが必要で、観光資源の活用や通信環境の向上が求められる声が上がった。また、健康問題に対する市民の関心が高まる中、医療環境についても視点が向けられた。特に、新宮市立医療センターの存在が市民に安心を提供する必要性が議論された。
このように、今回の定例会では、地域の現状や市民の声を反映した施策への期待が寄せられる一方で、その実現に向けた具体的な行動が求められることとなった。市民の声を大切にし、より良い新宮市の実現に向かって一丸となる姿勢が重要なポイントである。