令和6年3月7日に開催された新宮市議会定例会では、一般質問や補正予算に関する議題が取り上げられた。特に医療センターや防災対策について多くの意見が交わされた。
福田議員は医療センターの医師確保について質問し、地域での医療提供の重要性を強調した。岡本医療センター庶務課長は、「現在、医療センターは19診療科で、今後20診療科になる予定」と述べ、医師不足の問題に対する取り組みを説明した。今年度から消化器内科が新たに開設され、多くの医師が県立医大などから派遣されることが期待されている。
また、福田議員は整形外科医師の不足や脊柱管狭窄症に関する手術の実施状況についても言及した。岡本庶務課長は、医療センター内で現在6名の整形外科医師が在籍しており、外部からの派遣も積極的に行っていると答えた。「医療センターは地域医療の拠点としての機能を果たさなければならない」と強調した。
さらに、議事の中で防災対策についても活発な意見が交わされた。特に、地震に伴う液状化現象や避難所へのアクセスについて市民からの関心が寄せられ、竹田防災対策課長は「市内の地盤や液状化リスクについては既に把握しており、今後も訓練や対策を進めていく」と話した。特定の地区における孤立化対策も重要視されており、地域の安全確保が求められる。
また、月輪議員は医療センターのコンプライアンスに関する提言を行い、「お互いに寄り添い合える医療を目指してほしい」と要請した。岡本庶務課長は、患者のプライバシーの保護に努めると述べ、院内研修などを通じて医療環境の改善に取り組む意向を示した。市内全体での医療体制の強化が今後の課題である。
今回の定例会では、医療制度や防災対策に対する市民の関心が高まり、議員たちによる活発な議論が展開された。地域医療の充実とともに、防災対策のさらなる強化が求められている。