令和元年6月19日、新宮市議会定例会において、いくつかの重要な課題が議論され、高齢者ドライバーの事故防止や新生児聴覚スクリーニング検査の実施状況、がん検診の重要性についての意見が交わされた。
最初の議題は、高齢者ドライバーによる事故の防止策である。議員からは、交通弱者となる高齢者のために、市内の公共交通手段を充実させることの重要性が強調された。具体的には、熊野川町での交通手段の整備に関するアンケート調査が実施されることが確認されており、今後の展開に期待が寄せられている。特に高齢者が移動しやすい環境を整えることが求められ、高齢者の運転免許証の返納を促す際のサポート体制の構築が必要であるとの声もあった。
次に、新生児聴覚スクリーニング検査についての実施状況が報告された。新宮市では、母子手帳発行時に聴覚スクリーニング検査の重要性を啓発するチラシを配布しているが、検査を義務化はしていない。また、助成制度についても今後の調査研究を行っていくとのこと。早期発見と早期療養の重要性が再認識されており、これに関連した施策の強化が求められている。
さらに、高齢者元気率についても言及があり、令和元年度の65歳以上の人口に対する要介護者の割合が高まっている状況が説明された。元気な高齢者を増やすための運動や社会参加を促す施策が必要とされており、特定の教室やサロンでの活動を通じての健康保持の重要性が示された。
また、がん検診についての取り組みも重要な議題であり、受診率向上のために地域のニーズに応じた柔軟な対応が求められていることが説明された。特に乳がん検診と歯周疾患検診での受診率減少が懸念され、その理由と対策の模索が必要であるとされた。
最後に、医療センターでの緩和ケアの充実に関する問いかけがあり、患者とその家族への心のケアやサポートの重要性が確認された。このように、議会では市民の生活に密着した多岐にわたる問題が扱われ、今後の対応に注目が集まっている。