令和2年6月9日、新宮市議会において、さまざまな議題が取り上げられた。議会運営の現状及び今後の計画に関する報告が行われ、特に新型コロナウイルスに関連する対策が焦点となった。
市長、田岡実千年氏は、市民から寄せられた特別定額給付金の申請状況を報告。6月8日の時点で、14,256世帯からの申請があり、申請率は96.44%に達したと述べた。残る526世帯に対しては、再度の通知を行い、申請しなかった理由を確認する方針を示した。また、飲食店や小売業を中心に531件の支援金申請も寄せられていると補足した。
次に、議会の重要議題となる議案第42号から第52号においては、新型コロナウイルスを背景に、さまざまな条例改正や予算の補正が提案された。特に目を引いたのは、新型コロナウイルスにより日本中で影響を受ける事業者向けの支援策であった。傷病手当金の支給制度が導入されるとともに、所得が減少した世帯への保険料の減免措置も講じられる。これに関し、市民からの理解と協力を呼びかけた。
議長辞職の件では、前田賢一議長の辞職が承認され、補欠議長には久保智敬氏が選出された。新たに任命された久保議長は、挨拶の中で今後の議会運営に向けた意気込みを語った。また、新宮港の発展に関する報告では、公共施設整備に関する計画の更新が必要であると指摘された。
また、市では新型コロナウイルス対応を考慮し、公設市場や観光施設における新たな施策を展開する方針を示した。観光業への影響が長期化する中、県外からのお客様をどう迎え入れ、地域経済を活性化させるかが課題として残った。
整備計画の変更についてでは、熊野川町の小口地区や敷屋地区における公共的施設の整備計画が発表され、地元施設の強化が促された。