新宮市議会は令和4年6月定例会を開催し、各議題や重要事項について活発な議論が展開された。特に注目されたのは、ウィズコロナ時代における観光施策の強化である。
観光課の津越課長は、コロナ禍からの回復に向けた取り組みとして、観光施設での感染予防ガイドラインの遵守や、新しい旅のエチケットを周知するなどの施策を述べた。また、開設される三輪崎海水浴場と高田第1、第2自然プールについて、厳重な感染対策と安全祈願祭が予定されていることが報告された。
一方で、丹鶴ホールの運営と観光連携についても重要な議題であった。栗林文化振興課長は、オープンから約8か月が経過し、地域の商店街との連携について今後の進展が期待されると応答した。特に、バス駐車場が地域ツーリズムの拠点として機能することが求められた。
市長はこのような新たな試みが地域の魅力を高める重要な要素であるとし、積極的に取り組む意義を強調した。観光名所への広域連携や医療センターへの支援も加え、地域住民の健康推進や新規就農者への支援も議論が行われた。
特に熊野牛や熊野なまずの特産品としての振興策が述べられ、農林水産課の生駒局長は今後のブランド化や補助金の活用を図りつつ、新規就農者支援を強化する姿勢を改めて示した。
最後に、地域の高齢者や子供を対象とした健康づくりとして、ラジオ体操やウォーキングの推進について、参加者の拡大を図りつつ、市民に身近なイベントを通じて健康意識の向上を目指すことが確認された。議会は市民の福祉と地域振興を考慮した施策を着実に進めていく方針を明言し、議論を締めくくった。