新宮市議会定例会が令和元年9月11日に開催され、数項目にわたる重要なテーマが取り上げられた。
まず、国土交通省紀伊山系砂防事務所が計画している砂防事業計画について、上田勝之議員が質問を行った。高田地区では土石流被害を未然に防ぐための透過型堰堤の建設が進められているが、想定される浸水範囲図が地元住民に示されたことで地域の不安が増していることが述べられた。防災対策課長の佐藤尚久氏は、「想定浸水量が24時間で1,050ミリに達し、高田交流センターでも1.7メートルの浸水が予想される」と強調した。上田議員からは、今後の高田地区の防災対策について具体的な対策を講じるよう求めた。
次に、市民が安心できる防災対策についても議論された。上田議員は、災害時における避難情報の重要性を訴え、田岡実千年市長はそれに応じて、地域住民の不安を解消する対策への取り組みを再確認した。また、避難所での食事提供の必要性についても言及され、今後の規範作成が期待されている。
観光振興に関連しては、地域詳細の案内が不足しているとの声が上がり、地域資源を活かした観光開発の必要性が指摘された。特に、地域住民と観光業者との連携を強化し、観光振興を行う重要性が認識されている。
さらに、ふるさと納税の取り組みについても発言があり、岡崎俊樹議員が新宮市の返礼品見直しを提案。それに対し、企画調整課長の下基君は、今後の計画について具体的な検討を進めていると回答した。
また、公共交通についての再編計画も協議され、熊野川町におけるバス路線の廃止に対し、住民からの声を反映させるべく、意見交換が行われることが約束された。