令和5年9月5日、サミット広場において令和5年9月新宮市議会定例会が開催された。
出席議員15名は、本定例会を25日間とすることに合意した。議事は、議長(三栗章史)による報告から始まり、過去の災害を振り返り、長期的な防災対策に言及される場面があった。
田岡市長は挨拶において、復興に向けた市民意識の高まりを強調し、災害に強いまちづくりの重要性を示唆した。特に予算案として、世界遺産登録20周年を迎えるに当たり、小口自然の家のトイレ整備費用や体育館の改修、旧大浜保育所の解体など通常予算とは別に提出された補正予算が注目される。
続いて提出された議案の中から、特に「新宮市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例」が挙げられた。赤木総務課長はその要点として、行政手続きのオンライン化を進めるための条例であり、この進展により市民サービスの向上が期待されると述べた。
加えて、新宮市火災予防条例の改正案について説明が行われ、新たな蓄電池対策や火気設備の基準見直しが含まれることも指摘された。また、補正予算の中には、介護保険や簡易水道事業会計準備金の充実など、地域サービス向上への支出も含まれた。特に、熊野川地域の高齢者への配食サービスにおいては、ガソリン代の高騰を背景に事業継続が懸念され、市当局がその支援を強調した。
さらに、議案の中で、市内の農業委員会委員の任命が行われ、これに対する市民からの指摘として、農業の高齢化や後継者問題が挙がった。新宮市では若手農業者の推薦も行われており、未来の農業政策が注目される。
最終的に、議案は承認され、令和4年度の決算認定についても、全ての項目において問題なく進行していることが確認された。なお、次回の会議は9月12日より幕を開ける予定であり、一般質問が予定されている。新宮市は今後も地域課題への対応と行政サービスの改善に注力する方針を示した。