令和2年度12月新宮市議会定例会が開催され、複数の重要議案が議題に上る中、議員たちは慎重な議論を交わした。特に注目を集めたのは、新宮市国民健康保険税条例の一部改正や後期高齢者医療に関する条例改正である。
教育民生委員会の濱田雅美委員が委員長報告を行い、会議に付託された議案についての審査結果を説明した。具体的には、議案第87号から第112号までの10件が提出された。
この中には、国民健康保険税の改正や健康福祉関連の予算案が含まれ、議員たちからは賛同の声が多く上がった。濱田議員は「これらの議案は、全員異議なく可決すべきものである」と強調した。実際、議壇上での質疑も「なし」と喝采を招く形となり、可決へと進んだ。
その後、成人式の開催を巡る市長の報告が行われた。田岡市長は、1月4日に予定されている成人式について、感染予防対策を講じた上で予定通り実施する意向を示した。議員たちからは、感染リスクに対する懸念が寄せられ、「延期する方が望ましいのでは」という意見も多く散見された。
具体的には、成人式の参加者が感染者を持ち込むリスクを心配する声や、式典後の行動への懸念が述べられた。議会内の一部議員は、「新宮市としては感染を防ぐ責任があり、成人式を強行することには疑問がある」と意見を述べた。また、新型コロナウイルスの影響で高齢者を守る施策が優先されるべきとの意見も引き続き出された。
議長の久保智敬氏は、これらの意見を踏まえ、成人式については「現段階での予定実施であることを踏まえ、今後の感染状況を注視する必要がある」と指摘した。今後の同市における感染防止対策が求められる中で、新たな議題に移行し、各議案は全て可決された。