令和4年12月15日、新宮市議会での一般質問において、濱田雅美議員が高齢者や身体障がい者に向けた支援制度について議題を提起した。
濱田議員は、特に高齢者の見守り環境の重要性を強調し、最近実施された調査結果を引用した。調査によると、高齢者の生活に不安を感じる家族が85%に達しており、その原因として健康上の問題が最も多く挙げられている。
このような状況を背景に、議員は新宮市において新たな見守り施策を導入し、具体的には、生活の動線にセンサーを取り入れることで、一定期間動きがない場合に異常信号を発信するシステムを提案した。この提案に対し、中上清之健康福祉部次長は、既存の緊急通報システムと連携していく方針を示した。高齢者の見守り機械については、手頃な価格帯の製品もあり、導入を進めていく意向が示された。
また、濱田議員は新しい見守りシステムの導入が、孤立する高齢者の生活の質を向上させることに寄与すると指摘し、地域や民間企業との連携も強化することを求めた。さらに、病院からの医師派遣についてもコメントがあり、地域医療を支える体制が求められた。
その後の質疑では、医療的ケア児を対象にした補助金制度の現状も述べられ、福祉課長が必要な支援がきちんと届いているか確認を約束した。また、高齢者ドライバーの運転免許返納に際する支援策についても言及され、交通弱者への支援体制の必要性が強調された。これに対して、向井雅男副市長は、利用条件の緩和を考慮しつつ、地域全体の安心・安全を確保するための施策を検討していく意向を示した。議会での討議は、地域の福祉施策や交通政策など、多岐にわたる課題を協議の場とするものであった。
最後に、濱田議員は、高齢者の生活環境の整備が地域全体の保健福祉を高めることを見据え、新宮市が取り組むべき課題として再度その重要性を訴え、今後の取り組みの進展を期待した。