新宮市議会の令和2年12月定例会が開催され、議員の岡崎俊樹氏が一般質問を行った。市内の財政問題に関する意見が相次ぐ中、特に空き家問題や高齢者福祉に対する施策が重要視された。
岡崎氏は空き家について、地域の安全と美観を損なう深刻な課題であると指摘した。市では、実態調査を行った結果1,004軒の空き家が確認されているが、特定空き家に対する対策が求められている。特に、老朽化が進む空き家が増える中で、固定資産税の徴収も含めた継続的な対策が必要であると強調した。
その後、高齢者への福祉施策についても議論された。高齢者の見守りサービスや、タクシー利用に補助金を出す制度を求める声が上がった。市長は、この制度の導入を検討する方針を示し、地域福祉活動の強化を図る意向を示したが、実行には時間を要することも説明された。
さらに、医療センターに関する質問もあり、新型コロナウイルスの影響下での入院患者受け入れ状況や課題も取り上げられた。医療従事者の負担が増加している中、適切な人員確保や感染対策の徹底を求める声が上がる。特に、緊急時の対応や患者の安全確保が最優先であると議論された。患者が増加すれば、受け入れ病床数の限界が迫ることが懸念され、医療センターのスタッフの労働環境改善も求められている。
岡崎氏はプレミアム付商品券に関する質問も行い、使用可能な店舗の限定状況について市民の不満を伝えた。従来の制度では、特定の地区や業者への依存が強く、購買の自由度が損なわれることから、今後の運用について見直しが必要であると指摘された。
最後に、高齢者や交通弱者が避難できるよう、タクシーの運用についても質疑があり、あらゆる手段で市民の安全確保を目指す重要性が確認された。市では、今後も引き続き地域住民のニーズに応じた施策を進めることを約束した。今後の予算編成においても、これらの提案が反映されることを期待したい。