令和2年7月14日、新宮市議会の臨時会が開会された。議題の中心には、工業用地から不法に埋設された土壌の処理に関する補正予算が据えられている。市長の田岡実千年氏は、採決を求める際に、尽きない感謝を議員たちに伝え、進行中の九州地方での豪雨による災害についても言及した。
新宮港第二期工業用地での埋設物問題は、最近の調査で発覚した。具体的には、株式会社エフオンによる用地売却後、処理すべき埋設物が発見されたことに起因する。議会では、この埋設物の処理予算として4,460万円が提案され、補正予算案の審議が行われた。
小林広樹財政課長が議案の説明を行う中、松畑玄議員は、当初の8,700万円に対する疑問を示した。小林課長は、これが低予算に抑えられた理由として、今般の詳細な見直しを挙げた。質疑に立った議員たちは、埋設物の処理に関して様々な観点から意見を述べた。
特に大西強議員は、スラグ混じりの土の特性について問いただし、スラグが管理型最終処分場で処理されるべきか否かを重視した。これに対し、小渕企業立地推進課長は、現在調査中であり、最終的な判断は保健所の現認に依存するとの見解を示した。
また、今後の監視体制として、保健所の意見を重要視しながら、効率的な移送と処理方法の検討が続けられることが確認された。課長は、移設先での分別作業が重要であることを強調し、適正な処理を進めていく方針を示した。ある議員は、この問題がさまざまな市民に影響を及ぼすとの懸念を表明したが、最終的には議案が全会一致で可決された。