令和5年9月の日光市議会定例会では、様々な重要な問題が議論された。
特に注目を集めたのは、野生動物の捕獲による「ジビエ」の有効活用に関する議論である。齊藤正三議員(市民フォーラム志向)は、日光市で捕獲されるシカの数が年々増加している点を説明し、捕獲したシカのジビエとしての活用方法について問いかけた。特に過去4年間で日光市が栃木県全体の捕獲数の半分に達することを強調した。また、シカの皮をなめして革製品として活用する事例を紹介し、捕獲したシカの食用利用の可能性についても考慮するべきであると述べた。
この質問に対して、山越秀克観光経済部長は、捕獲シカの処分方法として埋却や焼却が主に行われている事実を述べ、その一部は革製品として活用されていることを説明した。しかし、鹿肉のジビエ活用は現在は行われていないとのことが明言された。
同じく、山越議員の質問に対しては、観光経済部長が「ジビエ振興自治体連絡協議会」への加盟について吟味し、情報収集・研究を進める姿勢を示し、現在の放射性物質基準をクリアするための動向を注視していく方針を強調した。次に、企業誘致の問題が浮上した。日光産業団地の企業誘致状況や、未利用地の工場立地に関する取り組みの進捗が報告され、上中哲也副市長は、近年経済状況の変化により企業誘致活動が難航していることを明らかにした。
資料によると、日光産業団地は、医療関連業種をターゲットに、企業誘致活動を展開中で、現在も数社からの問い合わせがあり、注目すべき進展が見られることが伺える。教育分野では、特に「GIGAスクール構想」についての報告が行われ、今後の情報活用能力やリテラシー教育に関する取組みが強調された。特に著作権や情報リテラシーの重要性が述べられ、教育長は、教師自身が新しい技術に追いつく必要性を指摘した。
それに加え、日光中学校と東中学校の統廃合についても議論が行われた。教育長は、現中学1年生の卒業時期に関して統廃合計画の影響を含めて現状認識を示し、両校生徒間の交流促進に力を入れる必要性を述べた。公園内プールの運営に関しては、コロナでの影響から、2部制の営業形態と料金改定が行われ、市民にとっての使い勝手に影響を与えたことが確認された。