令和4年6月の日光市議会定例会では、重要なテーマが数多く取り上げられた。特に、コロナ禍がもたらした観光産業の影響、生活の足の確保に関する課題、ならびにヤングケアラーへの支援策への関心が高まっている。
まず、観光産業への影響について、村上正明議員は質問を投げかけた。彼は、「日光市におけるコロナ禍の観光産業について」と題し、新型コロナウイルスの影響により観光業界が直面する困難を指摘。一方、回復の兆しとして、Go To トラベル等の施策を挙げ、市がどのように施策を進めるべきかを問うた。山越秀克観光経済部長は、「外国人観光客の受け入れについて、市としての取り組みを進めている」と述べ、各種施策を駆使して観光振興に尽力する意向を明らかにした。
生活の足の確保に関して、福田悦子議員が発言。彼女は、公共交通が快適に利用できない高齢者や住民の現状を訴え、市営デマンドタクシーの運営状況を取り上げた。北山誠司建設部長は、交通弱者に焦点を当て、今後の施策や行政の支援が不可欠であると強調。
また、ヤングケアラーに対する理解促進と支援体制の整備の必要性も浮き彫りとなった。教育機関との連携を強化し、特に教職員の研修が重要視されている。斎藤雅裕健康福祉部長は、「学生たちの生活に寄り添う支援が求められている」と強調した。
さらに、日光市はゼロカーボンシティ宣言を行い、環境への配慮が求められている。大島浩議員が指摘したように、地域資源の森林を活かした施策が必要であり、粉川市長はその方向性について積極的に取り組む姿勢を示した。
最後に、公園の利用促進にも触れられ、あきの空公園の活用法が議論された。住民の安全を保障するために、公園内の環境整備が急務であると指摘された。
このように、日光市議会では、地域の多様なニーズに基づくさまざまな課題について、議員たちが活発に意見を交わし、今後の市政運営に大きな影響を与える重要な議論が行われた。