日光市議会の令和元年9月定例会では、複数の議員が一般質問を行い、地域のさまざまな問題について議論を交わした。特に注目を集めたのは、放課後児童クラブや災害対策、乳幼児健診といった子ども関連の施策についてである。
荒川礼子議員は、「放課後児童クラブの現状と課題」について質問し、地域の児童クラブが抱える待機児童問題に言及した。矢嶋尚登健康福祉部長は、現在市内には48の児童クラブが存在し、待機児童の発生を回避できていると説明したが、利用者が増加している地域における施設の運営や指導員の確保が課題であるとの認識を示した。
また、斎藤久幸議員は「災害対策」について質問し、特に地区防災計画の重要性を強調した。市の企画総務部長は、自主防災組織の結成が進み、地域コミュニティの共助が防災力向上に寄与することを述べた。さらに、近藤好企画総務部長は、災害時の避難所環境改善や液体ミルクの備蓄に関する施策検討も進めているとのことであった。
教育に関する質問も数多く上がり、阿部和子議員は「義務教育の学習環境」や「英語教育の充実」について言及した。特に、英語教育の現場でのALT(外国語指導助手)の役割が重要視され、児童との交流事業やサマーイングリッシュセミナー等の活動が紹介された。
さらに、福田道夫議員は「保育園等の園外保育における安全対策」について質問を行い、特に大津市での痛ましい事故をふまえ、散歩等の活動が持つリスクとその対策について議論した。保育園のアンケートを基にした安全確認や、地元自治会との連携必要性が指摘された。
最後に、つくる「滞在型観光の促進」について村上議員が紹介され、外国人宿泊者数減少への対応策として、地域の祭りや伝統文化との連携が提案された。観光施設や地元業者との協力を強化し、市全体で観光促進を目指す姿勢が見受けられた。
議会では、このように多岐にわたる進行中の施策の進展と今後の方針が議論され、それぞれの課題や対策についての情報が共有された。特に、住民の意見や要望を受け止めた施策の推進が求められた。