令和3年6月日光市議会定例会での一般質問において、市の重要な課題や施策が幅広く議論されました。この会議は、厳しい財政状況下での市民の生活支援や、安全対策が求められていることが浮き彫りになった場面が印象的でした。
特に、阿部和子議員が重層的支援体制整備事業の必要性について強調し、現在の生活困窮者支援の実態や課題について具体的な質問を行いました。阿部議員は、8050問題やヤングケアラーなど、行政のサポートが必要とされる新たな社会問題に触れ、厚生労働省が推進するこの事業が日光市にも必要であると訴えました。
具体的には、生活困窮者自立支援制度や在宅介護オアシス支援事業の取り組み状況についても質問し、斎藤雅裕健康福祉部長は実績を示しながら回答しました。部長によると、生活支援体制整備事業には多様な支援が必要とされ、特に相談者のプライバシーの保護や支援制度の理解促進が急がれています。この対策に関しては、引き続き関係機関との連携が重要だとされました。
また、福田悦子議員からは新型コロナウイルス感染防止対策や貧困問題への配慮が求められました。市内でのワクチン接種やPCR検査の状況改善が視野に入れられ、福田議員は特に自宅療養者への支援の強化を提案しました。市長は、まだ多くの課題が残っていると認識しつつも、積極的な対策を講じていく意志を示しました。
さらに、大島浩議員の質問では、新たな財源の確保や市道路線の安全対策が話題に上がり、具体的な対策を市側に求める場面がありました。新型コロナによる観光業への影響を考慮しながら、地元経済の活性化施策が模索されています。また、これに伴って、交通安全対策や市民生活の向上を目指した具体的な方針が必要とされています。
このように、議会では多様な視点からの提案や意見が交わされ、市民との協働のまちづくりが求められています。市長は今後も様々な施策を検討し、実行する意向を表明しており、日光市の未来に向けた積極的なアプローチが期待されます。