令和元年6月17日に開催された日光市議会定例会では、地域の多様な課題に焦点を当てた一般質問が行われた。
福田悦子議員は、すのこ橋堆積場の安全対策について詳細に質問を行った。ここでは、堆積場が隣接する地域の住民が持つ危険性について言及。福田議員は、「堆積場には、以前の崩壊事故を受けて安全対策が必須である」と強調した。市側の近藤好企画総務部長はこの点に関して、国土交通省との連携を通じた砂防施設進捗状況を説明。更なる住民への周知強化と監視体制の充実が必要であると回答した。特に監視カメラ設置に関しては要望もあがったが、現時点では古河機械金属株式会社の自主保安管理に依存している状況だ。
次に、荒川礼子議員が自転車保険加入の促進に向けた取り組みを問い質した。石川良則市民環境部長は、現在の交通事故状況を説明しつつ、「自転車保険加入の周知を図っている」と報告。加えて、観光地日光としての自転車利用が拡大する中、加入促進が求められるとの見解が述べられた。
また、内外から注目される世界遺産に関連する教育について、阿部和子議員が質問を投げかけた。齋藤孝雄教育長は、小中学校において副読本を活用しながら、世界遺産に関する学びの場を提供することを説明。さらに、地域の歴史や文化を学ぶことで、子供の郷土愛を育むことを強調した。
この他にも、過疎地域における振興をテーマにした質疑も行われ、鈴木伊之地域振興部長が過疎地域自立促進特別措置法の現状と過疎債の活用方法について報告した。
全体を通じて、議員たちが地域の多種多様な課題に取り組む姿勢が印象に残った。今後も具体的な施策とその推進が求められ、あわせて市民の安全で安心な生活環境の確保が一層強化されることが期待される。