令和4年11月の浜松市定例会において、重要なアジェンダが多数の議員によって提起された。この会議では、農業振興や交通、安全対策、さらにユニバーサルシティの推進に関する論議が行われた。特に農業振興施策については、露木里江子議員が具体的な施策の進捗状況として質問を行なった。
農業都市として知られる浜松市では、令和元年に策定された農業振興ビジョンが進行中である。露木議員は、今後の改訂に向けた取り組みについて清水克産業部農林水産担当部長に質問し、「ビジョンにおけるもうかる農業を、両極に分かれた大規模農業と小規模農業者の双方が持続的に発展するようにすることが不可欠である」と強調した。さらに、ユニバーサル農業の取り組みについても期待が寄せられ、今後の成果を待ち望まれている。
また、国道1号浜松バイパスの立体化についても重要な議論がなされた。伏木章尋土木部長が答弁し、「高架化が完了すれば慢性的な交通渋滞の改善が期待されるが、周辺地域の交通流入が増えることも予想されている」と述べ、周辺地域の生活交通確保の方法についても何らかの対策が必要だと認識を示した。
一方、災害対策にも焦点が当てられた。小松靖弘危機管理監が、災害時のトイレ環境の重要性を訴え、「マンホールトイレの整備状況と仮設トイレ、簡易トイレの備蓄状況をお答えいたしましたが、特に災害時には迅速な対応が重要であることは言うまでもない」と述べた。
さらに、地域のスタートアップによる革新が今後の社会に需要される時代背景を踏まえ、加藤路子産業部スタートアップ推進担当部長からは、「地域企業との連携がスタートアップの成長を促進する」との見解が示された。これにより、シニア世代の人材活用や外国人の活用も含む地域全体での人材育成が求められているとされ、多様な人材が活躍する場を創生していく必要性が強調された。