令和4年9月14日、浜松市議会は定例会を開催し、複数の重要議案を審議した。
各委員長からの報告では、令和4年度浜松市一般会計補正予算(第4号)が中心的なテーマとなり、議会の賛成多数で可決された。
この予算では、ウクライナからの避難民支援やデジタル・ガバメント推進事業が盛り込まれている。
総務委員会の加茂俊武委員長は、特にウクライナ避難民への支援施策に関して言及し、就学や就職関連での支援の必要性を指摘した。
「滞在の長期化に伴い新たな支援が必要になる可能性がある」と述べ、迅速な対応を求めた。
また、デジタル技術の活用として、マイナンバーカードの交付促進に注力する一方で、申請率を上回ることを目標に設定するとした。
一方、議会では、マイナンバーカードへの懸念の声も上がった。
日本共産党の落合勝二議員は、制度の導入目的が利便性の向上であるにもかかわらず、実際の利用実態が伴わない状況に疑問を呈し、反対の理由を述べた。
議会では、予算案においてマイナンバーカードの交付促進が9500万円計上されていることを指摘し、財産的損害のリスクやプライバシー侵害を懸念材料とする意見も相次いだ。
さらに、浜松市職員の定年を段階的に65歳まで引き上げる現行の条例の改正も審議され、採用方針に関する議論が交わされた。
採用適正化計画の見直しについても言及され、議会は職員採用の重要性を強調した。
また、浜松市民生委員の定数を定める条例についても、民生委員の活躍が地域社会で求められていることが確認された。
本議会では、また教育分野においても、新しい支援体制の整備や教育の質向上に向けた取り組みが必要との重要性が示される。
特に、朝日幼稚園への公募について「子どもの教育の質を守るためにも重要な選定能力を必要とする」と議員が発言したことが印象的であった。
最後に、議長から決算審査特別委員会が設置され、転換期を迎えた浜松市の行財政のより透明性のある運営の確保へ向けた取り組みについて全議員への協力が求められた。
市議会は令和3年度各特別会計決算も認定し、今後の予算について審理を進めていくことが期待される。