令和5年5月15日、寄居町議会第2回臨時会が開催され、いくつかの重要な議題が上程された。
議案の中で特に注目されるのは、寄居町監査委員の選任の同意についてである。町長の峯岸克明氏は、事前に提案した吉田正美議員の選任を求め、議会は全員一致でこれを承認した。監査委員としての経験が豊富な吉田議員は、町の行財政に精通しており、監査業務に対する適任と評価された。
また、税条例の一部改正も審議された。この改正は、森林環境税を導入するといった新たな税負担を考慮しなければならない。税務課長の大谷真理氏は、森林環境税についての詳細を説明した。この税は、年間1,000円を住民が負担し、その収入は地方自治体の財源として使われることになる。特に、軽自動車税に関しては、環境性能を評価する旨新しい取り決めもされる。
さらに、国民健康保険税についても議案第33号として上程され、課税限度額の引き上げが提案された。これにより、中間所得層への税負担の公平性を確保しようとする施策が進められている。この改正によって、現行の課税限度額が104万円に引き上げられることが決定された。自治体として、より柔軟に税制改正に適応し、地域の福祉を増進する狙いが見受けられる。
他にも、子育て世帯への支援策としての生活支援特別給付金の支給、さらには特別委員会の設置と委員選任も行われた。特に第8次三ヶ山地域開発調査特別委員会の設置は、地域開発に向けた新たな施策を模索する重要な動きとなる。
多岐にわたる議題が討議され、各議員は地域住民の福祉と町政発展に向けた意見を活発に交わした。議長に選任された吉澤康広議員は、公平で透明性のある運営を行う必要性を強調した。議会全体の円滑な運営と今後の町政進展に向けて、全議員の連携が求められている。