令和3年10月26日に柏原市議会で行われた定例会では、議案審議や一般質問が行われた。特に、生活道路の整備や通学路の安全対策など、市民の生活に密接に関係する課題が重点的に話し合われた。
日本共産党の橋本満夫議員は、生活道路の現状とその改善を求めた。橋本氏は、市民からの道路整備に関する意見を紹介し、「道路幅を広げて歩きやすくしてほしい」という要望が多いと訴えた。また、生活道路の整備については市民の満足度が非常に低く、改善が急務であると強調した。道路整備にかかわる予算の抜本的な増額を求める発言もあった。
通学路の安全対策に関しては、都市デザイン部長の山口伸和氏が答弁し、安全対策の進捗状況や取り組みについて説明した。市民からの要望を受け、毎年、通学路における危険箇所の点検を行い、必要な改良を進めているとし、今後も教育委員会や警察署と連携し、通学路の安全性向上に努める意向を表明した。特に近年起こっている交通事故に対して注意を払う必要性を訴えた。
さらに、学校給食費に関する問題も取り上げられた。橋本議員は、柏原市でも給食費の無償化を実施するべきだとし、国および近隣市の動向を踏まえた迅速な対応を求めた。市政の運営方針に対して、教育監の中平好美氏は、現時点では無償化の具体的な計画はないが、国からの支援金を注視していく考えを示した。
会議では、不登校の実態や高齢者の補聴器購入補助制度に関する質問もなされ、多くの市民が直面する問題が浮き彫りになる中、それぞれの担当部長が詳細に答弁した。特に不登校については、コロナの影響も考慮し、対応策を検討しているとした。
最後に、橋本議員は太陽光発電設備に関する条例の必要性を指摘し、地域住民の環境保護と安全確保の観点からもその整備を求めた。市側は、現行制度の枠組みでの取り組みを続けつつ、さらなる規制の検討を進めていく意向を見せた。このように、多岐にわたる市民の声を受け止め、具体的な施策の実施が求められる重要な場となった。