令和4年6回目の糸満市議会が令和4年9月21日に開催された。
議題には物価高騰から市民生活を守るための緊急対策等が取り上げられ、一部議員から様々な質問が行われた。特に金城幸盛議員の質問は、市民生活を守るための具体的な対応を求めるものであった。
一般質問の中で、金城幸盛氏は物価高騰に関連して、具体的に「原油価格の高騰に対する農業・水産業者への支援」の実態を問うた。市長の當銘真栄氏はこれに対して、農業分野では国と県からの支援を受けており、市としても肥料高騰分70%を目途に支援を検討していると応じた。
更に、通学路の安全確保についても発言が集中した。特に信号機設置がなく下校中の児童が事故に遭う事件に対し、関連機関による合同点検の実施が行われることが示された。教育委員会の有銘真一郎氏は、事故後に通学路の点検を実施する計画が進んでいることを説明した。
教育問題においても、実施されている電子黒板の進捗状況や、就学援助制度の引き上げについての質問があり、教育長の幸地政行氏が対応した。電子黒板の整備は中学校にて100%を達成しているが、今後の更新に関しても計画的に進める必要性が強調された。
一方、高嶺小中学校の校舎移転改築に関しては、今年度の入札が不調に終わったことが議題の一つとなった。教育長は、設計業務の中で不調の原因を明確にすることはせず、基本設計や実施設計の資料を基に進めていくと述べた。手間を省いた案は大変否定的に捉えられ、これに伴って公共性を持たない事業において無駄に終わる可能性も残された。
最後に、密接に関わる防災行政について話が及ばざるを得なかった。地域住民からの要望が強く、特に南部病院跡地の利用計画は、地域医療の拠点として市民が必要としていることが再確認された。市長はこの点を踏まえた発言を行い、自治体が地域に根差した医療や福祉の拡充に努めていく姿勢を示した。
今後も糸満市は議会の動きを通じて、市民サービスを向上させるため、着実に必要な施策を進めていく姿が求められている。