令和5年第5回美作市議会6月定例会は、6月19日に開議された。議長の山本雅彦氏が開会を宣言し、一般質問が始まった。議員の倉地重夫氏が様々な農業関連の質問を行った。特に、農林業の取り組みとして「もうかる農林業」の推進が話題に上がった。倉地議員は、少子化や高齢化が進む中での里山の課題を挙げ、森林環境譲与税の活用について市の態度を問うた。
福永道広農林政策部長は、森林環境譲与税の使途について詳細を説明した。具体的には、間伐や担い手育成についての取り組みや、木材利用の推進に役立てたいとの意向を示した。さらに、昨年度の譲与税の活用状況として、治山事業や木材の加工を通じた地域貢献が行われたことを強調した。
次に、倉地議員は補聴器購入助成についても質問。市の現在のアンケート調査では、補聴器の購入に対する支援が求められているとし、高齢者に対する助成制度の導入に期待を寄せた。大佛裕彦保健福祉部長は、考慮する姿勢を示しつつ、他市の取り組みも参考にしながら検討していくとしている。
さらに学校給食の負担軽減に関する論議もあった。倉地議員は、給食費無償化についての意見を述べ、充実した給食の提供が重要であるとの姿勢を強調した。福田昌弘教育長は、費用対効果を見ながら、国からの支援に基づく予算化の必要性を説明した。
他の議題として、狩猟に関する質問も取り上げられ、地域での猟銃発砲についての安全性や市民の不安感が問題視された。市民からの陳情に対して、関係機関との連携を強化する方針を部長が述べた。
総じて、議員らは地域農業の維持活用、生きるための健全な環境作りについてさまざまな意見交換を行い、美作市の未来に対して慎重かつ積極的な施策を求める姿勢を強めている。特に正規職員不足や補助金制度への期待が際立つ場面もあった。
これからの取り組みについて、市は計画を持って現状分析を行いつつ、様々な支援策を模索していることが伺えた。