令和元年９月の大村市第４回定例会では、複数の重要議案が審議された。特に、幼児教育・保育の無償化や災害弔慰金の支給に関する条例改正案は注目を集めた。
第50号議案である災害弔慰金の支給に関する条例改正については、厚生文教委員会より報告が行われ、路線が明確にされた。議論では、被災者に対して迅速な支援を行うための必要性が強調され、議員からも賛同の意見が相次いだ。
次に、第51号議案である大村市立認定こども園等の利用者負担額に関する条例改正については、教育長の遠藤雅己氏から「未就学児の保育料を無償化し、利用者負担を軽減する方針を示した」との報告があり、議会内での賛同が得られた。
また第52号議案の特定教育・保育施設の基準改正については、給食費の負担軽減を求める強い声が議員から挙がり、賛成多数で原案が可決された。村崎浩史議員は「無償化が進む中での負担軽減の重要性」を訴えた。
一方、第65号議案では、予算案に関する細かな見直しが求められたが、全体としては原案が可決し、四半期ごとの進捗管理を行うことが確認された。市は今後、地方創生への影響を最大限に残すよう取り組む方針を示した。
議案の採決では、特に不認定案が議論を呼んだ。平成30年度大村市一般会計歳入歳出決算の認定に関して、教育委員会や文化振興課においての不備、重要施策の進捗が見受けられないといった意見が相次ぎ、最終的に方式は変えられないまま不認定となった。
市長、園田裕史氏は、教育委員会の報告で不認定が出た事案について謝罪し、今後は市民への信頼回復を図るべく、業務運営の改革に努めるとした。具体的には地域密着型の方策を進め、「市議会との連携強化を図る」と発言した。
今定例会を通じて、多くの提案及び議論が交わされ、子育て・高齢者福祉、安全対策が重要視される中で、議会として市の政策をどのように進めていくかが大きなテーマとなった。