令和6年度第3回定例会が開催され、市民の防災対策や健康支援などさまざまな議題が議論された。
特に注目されたのが、竹森学議員の提案である防災タイムラインの策定である。彼は、「災害時の行動を時系列で整理し、責任主体を明確にする計画が必要だ」と強調し、進捗状況の詳細を求めた。総務部長の高取和也氏は、「県央振興局と協議を進めてきたが、ハザードマップの設置が先行し、策定には時間を要している」と説明した。市民一人ひとりが作成する「マイ・タイムライン」の重要性も指摘された。
さらに、竹森議員は「災害時のトイレ環境」にも触れ、仮設トイレの備蓄不足が引き起こす問題について言及した。高取氏は、現在の備蓄状況を明示し、約7,400個の必要数に対して2,100個の備蓄状況を示しつつ、追加確保に向けた計画を約束した。
また、障害者や高齢者の災害時避難手段として車椅子牽引装置の導入についても話題となり、高取氏は「訓練の場で装置の体験を組み込む考えがある」と答えた。教育政策監とのやり取りでは、浸水深想定看板の教育利用に触れ、江浪俊彦教育政策監は「看板を防災教育に生かす方向性を示す」と述べた。
この他、竹森議員は「認知症に関する理解促進」や「フレイル予防」にも言及し、760人以上への認知症サポーター養成講座を継続して開催していることや、地域住民が参加を促されるイベントの拡充を提案した。福祉保健部長は、地域の理解増進とサポーター育成を改めて強調した。
まとめとして、障がい者支援や防災対策が重要であることが議論の中心となり、市民の安心を守る施策を強く要望された。議会では、医療や福祉等の施策が密接に結びついていることが再認識された。