令和5年の大村市定例会では、市のさまざまな課題に関する一般質問が行われた。特に、市長の政治姿勢については、議員から「どのように市民に寄り添った政策を展開していくのか」との問いかけがあった。市長は、「市民の声を聞き、共に歩む姿勢を大切にしている」と強調した。
また、町内会活動の拠点に関する陳情についても、議論が交わされた。町内会長は「新市庁舎に活動拠点を設置することが重要」であると述べ、市長は町内会とのさらなる連携を約束した。
常備消防、救急に関する職員定数不足も焦点となった。消防署の人員が足りず、緊急時の対応に支障をきたす恐れがある中、「安全な地域づくりのために、職員の増員が急務である」と指摘された。市長は、他市との協議を進めつつ、必要な定数の確保に努める意向を示した。
さらに、「自治体広報紙の全世帯配布」に関しては、市民からの要望が高まり、広報の早急な見直しを求める動きが強まっている。市民の知る権利を保障するため에도、スムーズな情報伝達が求められる中、市はポスティング方式の導入検討を進める意向を示した。
少子化対策については、特に児童の育成に関する議論が行われた。議員からは「経済的支援を強化する必要がある」との意見があり、市長は「地域全体で子どもを支える文化を醸成していく」との考えを示した。
また、デジタル社会へ向けた施策の一環として、デジタル推進委員の配備が進められ、高齢者のデジタル対応を支援する取り組みについても言及された。
さらに、白内障の手術に対する保険適用の実績と啓発活動の重要性が指摘され、受診をためらう高齢者への啓発が必要とされた。保育士の配置基準見直しについても、議員から多くの意見が出され、充実した福祉環境の提供が求められた。
また、小学校就学前の児童に対する保育所や幼稚園の利用促進も重要課題として上がり、無縁児の問題についても関心が寄せられた。教育課の担当者は、「地域での取り組みを通じて、孤立を防ぐ支援を行う」との意向を表明した。
不登校特例校の設置問題では、学校復帰を支援する具体的な施策が求められた。民生委員の充足率も大きな問題であり、地域福祉の強化が叫ばれた。
さらに、視覚障害者支援やジュニア救命士の養成についても、教育やコミュニティ形成の観点からの支援が求められた。また、育児休業の取得促進にも引き続き注力する意向が示された。
終盤では、新大村駅の開発計画についても議論が交わされ、観光資源としての活用や地域経済の活性化に向けた取り組みが期待されている。今後も市民と議員が連携して、このような各種施策を推進していく必要があるとの意見が集まった。