令和4年3月定例会にて多くの議員が市政一般質問を行い、市民生活に直結する重要なテーマが数多く議論された。特に、医療用ウィッグ購入費助成の必要性、そして新庁舎建設の実施計画が重要な焦点となった。これに関連して、田中博文議員は医療用ウィッグの助成制度創設を求めた。
田中議員は、がん患者の経済的負担を軽減すべきだと強調し、特に若い女性患者にとって外見の変化が大きなストレスとなることから、助成が必要であると訴えた。福祉保健部長である川下隆治氏は、医療用ウィッグの助成に関する相談は、地域でのニーズを未だ把握していないため、現在検討しているとの認識を示した。一方、田中議員は、他の自治体がすでに導入している助成制度について言及し、導入の必要性を再度強調した。
また、伴って新庁舎建設の計画が大きな関心を集めた。全国的な流れに沿い、庁舎の立地や機能の集約性が求められている。特に、地域の利便性を向上させるためには、十分な機能を持った庁舎が必要であるとの意見が交わされた。園田裕史市長は、外部検討委員会からの答申を受け、建設地を慎重に決定するとの方針を示しつつも、庁舎の機能や規模に関しても議論が必要であると認識していると述べた。
さらに、公共交通再編計画についても議論が及んだ。新大村駅からのアクセス向上や、地域の利便性を確保するための交通網整備が重要であるとされ、議員からは具体的なバス路線提案や運行ダイヤに関する意見が出された。しかし、いまだ具体的な実施計画には踏み込めていない状況も見受けられる。
最後に、ヤングケアラーへの支援についても話題に上がった。特にこの問題に解決策を模索する条例提案が重要視されており、教育現場での早期発見が求められた。教育政策監の西村一孔氏は、調査と支援策の強化が重要であるとし、学校と家庭の連携を強化する必要があると認識を示した。
今後、市はこれらの課題に対し、引き続き市民と共に探求し、実行へとつなげることが求められ続ける。