令和5年6月の定例会では、市政一般質問が行われ、各議員からの活発な意見が交わされた。
新型コロナウイルス対策については、南波伸孝議員がまず質問を行い、ワクチン接種が急増する中で、接種後の死亡者数との相関関係についてデータを基に言及した。南波議員は、「具体的なデータを提示しながら、ワクチン接種の影響を追及する必要がある」と強調し、今後のワクチン接種体制についても言及した。
福祉保健部長の吉村武史氏は、ワクチン接種に関する市の取り組みを報告し、本市の接種状況を明らかにした。さらに、副反応に関する問い合わせ件数も増えてきており、市民からの健康相談に注力する必要性が増していることを認めた。また、ワクチン接種に関する情報提供についても市民に注意喚起を行う方針を示した。
マスク着用については、南波議員が、小学校や保育施設でのマスク着用の現状について質問した。教育政策監の江浪俊彦氏は、マスクの着用が生徒たちの精神的・身体的な健康に影響を及ぼしていることを認識しているとし、そのリスクについて適切に対処する方針を明言した。特に、教育現場では健康的な環境作りが重要であることを強調した。
不登校の児童生徒に関する報告もなされ、江浪俊彦氏は「令和2年度から令和4年度にかけて不登校生徒数は増加しており、 令和4年度には271名が不登校となっている」と述べ、市としての取り組みを紹介した。市では、あおば教室や民間のフリースクールとの連携を進めており、より多様な支援策が必要であるとの認識を示した。
昆虫食については、新たな食文化として関心が高まっており、農業や学校給食への取り入れについても議論された。そこで、産業振興部長の浦山優氏は、現時点では具体的な取り組みはないものの、今後の実践的な検討を進めていく姿勢を示した。
交通安全についての取り組みも話題となり、市の交通安全協会との連携が強調された。市民環境部長の石山光昭氏は、「年間200万円の補助金を通じて交通安全協会の支援を行っており、交通安全パレードを実施することで意識向上に努めている」と述べた。
これに対し、議員からは引き続きより厚い支援を求める声もあり、交通安全教育を強化する必要があるとの意見があがった。今後、全体的な施策においても市全体の安全を向上させる方向性が求められる。
最後に公共施設の整備と安全点検の重要性についても言及され、シーハットおおむらの安全確保について、教育長の遠藤雅己氏が手すり設置など着実に進めるとの方針を表明した。市として、これからも積極的な支援と、安全対策に注力することが求められた。
この議会では、特に健康管理、教育支援、交通安全、公共施設の改善など、市民生活に密接な課題が扱われ、今後の施策への期待が高まる。