令和3年茅野市議会は、9月13日に定例会が開催された。
冒頭、議長の樋口敏之氏が、議会運営に関する連絡事項を伝えた。その内容には、議案の撤回が含まれていた。特に、豪雨による災害復旧事業を早急に進めるため、令和3年度茅野市一般会計補正予算(第8号)が提案され、承認を受けた。
その後、一般質問が行われ、市民からの多様なリクエストに対する議員の意見や市側の回答が述べられた。
木村明美議員は、職員提案制度について質問をし、市長の今井敦氏は「職員の意見を活用し、職員提案制度の重要性を強調する一方、課題も認識している」と述べた。また、新型コロナ対策についての支援策や、認知症高齢者等個人賠償責任保険の周知状況についても質疑が交わされた。
伊藤勝議員は、会計年度任用職員の待遇について疑問を呈し、市長は現状の職員提案制度やその改善の必要性を認識していると回答した。地域農業や新規就農者の支援策、特に人・農地プランに関する質疑応答も行われ、地域の農業環境や次の世代への農業伝承が重要視された。
また、鳥獣被害対策についても言及され、特に鹿の防護柵や捕獲後の処分について市としての対応が求められた。市長は、「個別での補助については地域の意見を聞きながら検討していく」との方針を示した。
さらに、降雨時の防災対策に関して、集中豪雨による土砂流出などの事例が挙げられ、市内の防災体制の強化、及び地域住民との連携についても確認された。観測体制は機能しているが、追加の観測地点の増設の必要性が議論された。
全体を通じて、地域の特色を生かしながら、持続可能な農業や労働環境、特に若手農業者の誘致と育成が求められていることが強調された。市民との連携を深め、地域の声を反映させた取り組みが進められることが期待されている。