令和2年6月定例会での伊藤 勝議員の質問内容は、茅野市における農業振興策と農地保全に関する多岐にわたった内容だった。
初めに、圃場整備地域内における湿田対策の現状について述べた。市内の湿田は農業者にとって大きな課題であり、農業用水路工事の負担金についても言及された。特に、農業用水路の補助金制度が新たにスタートしたことが報告され、農業者からの感謝の声も伝えられた。だが、実際の工事費用に見合った支援が不足しているとの意見もあり、補助金の引き上げを求める声もあがっている。
続いて、農用地区域からの除外について言及され、農業法に基づいて除外される条件について説明があった。茅野市では、除外申請に関して慎重に審査しており、農業振興地域内での農地利用が最優先されているとのことである。
さらに、農業委員会の役割を強調し、その独立性と重要性が再確認された。作物の生育や担い手の育成といった農業施策は市全体の安定にもつながるため、さらなる振興策が望まれる。
このように、今回の定例会で浮上した諸問題は茅野市の農業の未来を見据え、持続可能な農業振興策を模索する上で重要な議題である。市の農業施策は地域に根ざしたものであり、地域の声を反映しつつよりよい農業環境を整える必要がある。市民と行政の対話を重ね、最新の農業支援策を考えることが求められる。
この討議の過程で、新型コロナウイルス感染症の影響も念頭に置きつつ、今後の農業振興に向けた具体策や戦略を模索していく必要があると言える。議員からは、地域を愛する農業者の声をしっかり汲み取り、今後の農業振興策に活かしてほしいとの切なる期待も寄せられた。