安曇野市議会は、令和4年9月15日に第9回定例会を開催し、29件の議案及び請願について質疑が行われた。この中で、大きな関心を集めたのは、議案第67号の安曇野市体育施設条例の一部改正であり、特にマウンテンバイクコースについての議論が繰り広げられた。
初めに、安曇野市商工観光スポーツ部長・野口武史氏は、マウンテンバイクコースの運営を指定管理者へ移行する理由を説明した。「市のノウハウでは運営が難しいため、専門知識を持つ事業者に運営してもらうことで、利用者が安全に楽しめるコース環境の整備が期待される。」と述べた。
増田望三郎議員は、利用者の安全面を重視し、指定管理者への移行による効果が十分であるかを質した。「夏期の営業日では443人が利用し、特にお盆期間中は訪問者が急増しました。20台のレンタルバイクは利用者に十分に対応できているか。」と発言した。
野口部長は、「利用者には待ち時間も発生せず、レンタルバイクは約50%の利用者に使用され、大変好評である。」と答えた。また、観光施策との関連についても言及し、「観光協会との連携も重要で、今後の運営を見ながら進めていく。」とした。
一方、議案第70号の一般会計補正予算について、井出勝正議員は、安曇野赤十字病院への補助金を巡る質疑を行い、コロナ禍での経営状況についての透明性を求めた。吉田保健医療部長は、「病院の収入は減っており、特にコロナ患者を受け入れるために追加の支出が必要だった。」と説明した。
最終的に、各議案について賛否が分かれる中、特に安倍元首相の国葬に関する意見書についての討論も行われた。賛成派は安倍元首相の業績を評価する一方で、反対派は国葬を行う法的根拠を疑問視し、議会の決定なしに進めることを批判した。このように、今回の議会では多岐にわたる議題が議論され、地域の将来に向けた様々な視点が交わされた。