令和2年9月24日に開催された第96回与謝野町議会定例会では、令和元年度の一般会計歳入歳出決算が審議された。議会は、町民の生活に直結するさまざまな施策について、理解を深める場となった。
まず、議案第92号について、与謝野町の令和元年度一般会計決算が認定される見込みであることが述べられた。決算の詳細では、特に収入・支出のバランスが重要視され、町の財務状況が町民生活に与える影響が懸念された。高岡伸明議員は「歳出が増加しているが、歳入確保に向けた施策が必要だ」と指摘した。
続けて、地域おこし協力隊についての報告も行われた。塩見定生教育長は、高校の魅力を高めるために、地域おこし協力隊が実施している探求ゼミが中学生、高校生に好評であることを述べ、中長期的な地域活性化に寄与するという見解を示した。また、「加悦谷高校と中学生間の交流が進むことで、地域の連携が強化される」と強調した。
さらに、石田地区の渇水対策についても議論された。茂籠誠住民環境課長は、「工事に起因する水源の問題を懸念する声を受け、町は補償のための水源確保に努めた」と発言。約束された水量よりも多く確保できている点が評価された。一方で、住民からは「水源に関する不満が残っている」との声も上がり、今後の交渉の重要性が指摘された。
また、宮崎有平議員は「耐震化事業については必要な対策が求められるが、進捗が思わしくない」と指摘。これに対し、建設課長は「条例等による支援を強化し、地域住民の安全を確保したい」と慎重な姿勢を示した。
最後に、与謝野町の施策が町民に実際にどのような影響を与えているのか、今後の方針について各議員から意見が交わされ、活発な議論が行われた。議論を通じて、地域の未来への希望と課題が浮き彫りとなり、議会は終了した。