令和元年6月17日、与謝野町議会は、第87回定例会を開催した。本会議では、令和元年度一般会計補正予算を含む様々な議案が審議され、全議案が原案通り可決された。特に一般会計補正予算については多くの議員から質疑があり、活発な議論が展開された。
まず、一般会計補正予算について、杉上忠義議員がクアハウス岩滝の改修事業に関する新聞記事を取り上げた。この改修事業においては、予算総額が4億4,300万円にも上るとのことで、実質的な延命措置に過ぎないのではないかとの懸念が示された。杉上議員は、「当初の計画から変化した社会状況に対応した改修計画が求められる」と指摘し、具体的なコンセプトの策定を求めた。観光交流課長の谷口義明氏は、改修計画が健康増進施設としての機能を充実させるとの方針を示したが、杉上議員は収益向上への具体的な計画提示が不十分であることを指摘した。
次に、商品券事業について質疑が交わされた。永島洋視議員が、プレミアム付商品券事業の対象者数を把握しているかを問題視した。商工振興課長の小室光秀氏は、対象者数は約5,000人と設定した理由を説明したが、この数字に対する具体的なデータが不足していたことが明らかになり、議員から厳しい意見が相次いだ。また、使用済み商品券の回収業務についても検討が必要との意見が出た。市民の多様なニーズに応えるため、商工会と連携するほか、福祉課や税務課など連携したプロジェクトチームが組織されたことも報告された。
今回の議会においては、他にも下水道特別会計、農業集落排水特別会計など複数の補正予算案が議題に上がったが、これらも原案通りに可決され、議員派遣や閉会中の継続審査の申出書についても異議なく承認された。将来的には、財政状況を踏まえた効率的な事業運営が求められており、行政側はより一層の改善策を進める必要がある。
以上のように、第87回与謝野町議会定例会は市民の声を反映させるべく、活発な議論が繰り広げられた。地域の特性を生かした政策が求められている環境であり、より透明性のあるプロセスが重視されることが期待される。