令和6年6月に行われた第120回与謝野町議会定例会で、議員らが教育や通学路の安全などについての一般質問を行った。この会議の中で、特に通学路の安全対策や熱中症対策に対する意見が多く交わされた。
最初に登壇したのは、河邉新太郎議員で、通学路の安全対策について質問を行った。特に、老朽化した空き家の対応や通学路にあるブロック塀の現状について、町の取り組みを問うた。河邉議員はリスクを抱える通学路の現状に危機感を募らせており、「かけがえのない子どもたちの命を事故から守り、安心して通学できる環境を」と強調した。教育長の長島雅彦氏は、空き家からの落下物やブロック塀について調査を行い、その結果に基づいた安全対策を行っていると述べた。さらに、ブロック塀に関しては撤去制度があるが、通学路に面した危険な塀は撤去されていない現状に不安を残した。
次に、河邉議員は路側帯の安全性についても触れ、車のスピードが出やすい狭い道路における安全対策を求めた。この頃、通学路の見直しや看板設置に対する町の対応を質したところ、町長の山添藤真氏は整備を進める意向を示した。教育長は、児童の健康観察を行うための取り組みについても触れ、熱中症対策が重要であると訴えた。
また、議会では熱中症対策が特に強調された。河邉議員は猛暑が懸念される中で、水分補給やエアコン設置が重要であると指摘した。それに対し、教育長は小中学校での健康観察や熱中症対策を講じ、環境整備による支援を行っていると述べた。さらに、授業中に教員が気温を確認しながら活動を管理しているとした。熱中症対策については、特に子どもたちの体調に気を配ることが強調され、「具合が悪い生徒には看護師とも連携して、休養を促している」と語った。
そして、与謝野町の奨学金制度も議題に上がった。与謝野町では町独自の奨学金制度が設けられ、無利子で貸与されるものの、利用者は減少傾向にある。和田裕之議員は、国の支援制度との関連で、町独自の給付型奨学金の検討を促し、現在の制度の見直しを求めた。それに対して教育長も、既存の制度の強化について前向きに考え、現行の貸与型奨学金の金額引き上げを検討していると答えた。また、予算との兼ね合いもあり難しい面もあるが、学生の負担軽減に努める意義を説いていた。