令和5年6月の四万十市議会において、複数の議員が一般質問を行い、地域の教育や防災、観光振興に関する重要なテーマが取り上げられた。
特に注目を集めたのは、トンボ自然公園の今後である。公園の維持には年間約2000万円の運営委託費がかかり、更に追加支援があったとはいえ、厳しい状況が続いている。このため、来訪者の増加に向けた施策が急務であると指摘があった。金子観光商工課長は、自然環境の保護や教育活動が続けられることが四万十市の魅力を高める一因であると強調し、誘客の努力を継続するとの姿勢を見せた。
次に、食育の観点からも健康的で栄養バランスの良い給食の提供が求められている。特に青魚を多く用いたメニューが提案され、健康成長に寄与することが期待されているが、予算の制約も絡むため、教員を介した献立の工夫が必要とのことだ。今後、栄養教諭との協議の中で、可能な限り青魚を含んだ食材の提供を進める方針である。
防災や減災についても議論が進められ、特にタイムラインの重要性が再認識された。地震防災課によると、今年6月初め、線状降水帯による大雨に対しても避難指示が迅速に発令され、避難者が被害を免れたことが報告された。今後、学校での防災教育の一環として、ハザードマップの活用の重要性が強調された。具体的には、避難訓練の際にハザードマップを用いて、どのように行動するかを学ぶことで、実際の災害に対する備えが強化される。
また、ペット同行避難についても具体的な取り組みが報告された。動物にアレルギーを持つ人々がいるため、ペットを伴う避難者も配慮が求められ、管理のためのルールが設定されている。こうした現状を踏まえ、ペット共生社会の実現に向けた対策が必要とされている。
最後に、観光については、龍馬ワールドの開催が四万十市で初めて行われるというニュースがあり、多くの参加者が集まることが期待されている。観光協会が主導して地域の特産品をPRする取り組みが進められ、今後の観光振興につなげていく方針が示された。今後、キャンプ場や飲食店、観光地の魅力を発信し、地域全体での観光誘客を図る姿勢が求められている。