令和5年9月定例会では、さまざまな議題について議論が交わされた。
その中でも特に注目されたのは、新食肉センターの整備に関する議論である。本市の食肉センターは、年間10万3,000頭をと畜する規模を誇り、経済的にも大きな役割を果たしている。食肉センターの施設は、老朽化しており、建て替えが必要とされている。
現在、市はこの建て替えに向けて動き出しているが、建設費用が大幅に上昇していることが懸念されており、財政的負担が大きくのしかかっている。市は、関係機関と協力しながら、必要な資金を確保し、安定した運営体制を構築することの重要性を認識している。
そのためには、まずは地元の養豚農家の誘致が不可欠であり、臭気対策も進化していることから、地域の理解と協力を得る必要がある。市長は、高知県内に2つの食肉センターを整備する意義を強調し、各市町村の負担についても議論を重ねる考えである。
また、シルバー教室についても議論が行われた。本市では、シルバー教室の継続についての要望が出され、利用者の生きがいを尊重しつつ、地域の多様な活動に向けて柔軟な対応を進める考えが示されている。
教育においては、保幼小中連携教育の推進が重要視されており、昨今の動きとして、地域の意向を反映した教育の必要性が認識されている。一方、旧下田中学校の再編について、大学誘致の断念が影響を及ぼす中、地域の声をしっかりと受け止め、将来的な教育環境の整備に努める考えが示された。
今後の市の取り組みとして、地域の意見を基にした持続可能な施策の検討や、学習機会の確保、地域資源を生かした振興を目指すことが重要である。特に、子ども議会の設立検討や、地域と連携したシルバー世代の支援施策の強化など、市民に寄り添った施策が求められる。